還付金が返ってきた!でも元々俺の金じゃねえ?【朝三暮四】

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ちょっと役立つ話

2万円お金が増えた!

先月e-taxで確定申告をしてお金が返ってきました。

ボーナスがなくなった無職にとってこの臨時収入はありがたい。

けれどもよくよく考えたらこれってもともと自分のお金なんですよね。

払いすぎたお金が返ってきただけ。

実際は増えたわけでもなく元に戻っただけなのでプラスマイナスゼロ。

うれしいけれども得したわけではありません。

無職になって初めて確定申告してみた【基礎控除ってなあに?】

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還付金が返ってきた!でも元々俺の金じゃねえ?【朝三暮四】

朝三暮四ということわざがあります。

今から二千四百年ぐらい前の中国の戦国時代に一人のビンボーなおじさんがいました。おじさんはサルをたくさん飼っていて莫大な食費に頭を悩ませます。

おじさんはビンボーなのでどうにかしてサルのエサを少なくしようと考えました。

それまでは朝に4つと夜に4つのどんぐりをあげていましたが一つでも減らしたい。

そこでおじさんはサルに言いました。

「おまえたちにエサのドングリをあげるとき朝に三つ、夕方に四つにしようと思うんだけどどうだろう」

するとサルたちがおこりだしました。

そこで今度は、「では朝に四つ、夜に三つにしようか」するとサルたちはみんな喜びました。

「朝三暮四」とはこのサルたちのように目先の利益にとらわれて同じことだと気がつかないという意味です。

こんなことで騙されるバカがいるのか。

現実にはあり得ない。

サルがバカだから騙されたと思われますけれども意外と世の中にはこんなことはあります。

しかも同じというよりは損をしています。

サラリーマンの朝三暮四

サラリーマンはボーナスを貰います。

普通なら半年に一回でしょうか。

50万円や100万円貰う人もいるでしょう。

結構な額を手にして喜びます。

ボーナスは元々は江戸時代にお盆や暮れに、徒弟・使用人に与えた「お仕着(しきせ)/氷代、餅代とも」や「小遣い銭」に由来すると云われます。

当時はご褒美の意味合いが強かったですけれども今では給料の一部と思われています。

月々の給料以外に貰えるお金はうれしいものです。

しかもボーナスは労働した対価というよりもプラスアルファと錯覚させられます。

6か月働いたらご褒美がもらえてお得だと考えます。

でもよく考えたら月々に貰う給料の一部を後からまとめて貰っただけです。

会社の偉い人は言いました。

「まとめてたくさんのお金を貰うのと月々少しのお金を貰うのとどちらがいい?」

「月々だとちょっとのお金だけど6か月たてばたくさんのお金をあげるよ」

多くの人はたくさんのお金を貰うほうを選び納得します。

ちょっとのお金を貰うよりも一度にたくさんのお金を貰うほうが得に思えるから。

それがボーナスの仕組みです。

まとめて貰うか月々貰うかの違いだけ。

しかしボーナスは毎年額が決められ増えることもあるけれども減ることもある。

給料が減ると多くの人は猛反対しますけれどもボーナスだとそうでもない。

「景気が悪いから」「業績が悪いから」と納得します。

もしボーナスが毎月の給料に組み込まれていたら減ることがないかもしれません。

サラリーマンは退職金を貰います。

40年働くとボーナスなんて鼻くそに見えるほどの大金が貰えます。

でも既定の勤続年数にならないと1円も貰えません。

会社の社長は言いました。

「月々少しづつ貰うのと40年後に莫大なお金を貰うのとどっちがいい?」

「毎月だと少しだけれども40年経てば莫大なお金が手に入るよ」

多くの人はたくさんのお金を貰うほうを選び納得します。

ちょっとのお金を貰うよりも一度にたくさんのお金を貰うほうが得に思えるから。

それが退職金です。

しかし退職金は既定の年数の前に退職すると減額されます。

満額貰うためには既定の勤続年数まで働かないといけません。

退職金を月々貰うシステムを採用している会社なら減ることがないかもしれません。

自己都合で辞めたら退職金は減額される【30年働いても2,000万円は無理】

年金の朝三暮四

国民は社会保険を払います。

中でも年金は老後の大事なお金です。

国の偉い人は言います。

「自分で毎月少しづつ貯めるのかそれともおじさんがまとめて運用して確実に老後に払った以上の資金を手にするほうがいいのか」

多くの人は思います。

「自分で運用するのは面倒だ。増える保証もない。国の偉い人にやってもらおう」

年金はかなりお得なシステムです。

払った以上にお金が貰えました。

国の偉い人は手元にある大量のお金を見てニンマリします。

払うのはまだまだ先なので使い放題です。

国民も老後のお金が貰えることになり安心です。

でも最近はどんどん貰えるお金が減っています。

そこで多くの人は思います。

「これって自分で月々運用するほうがよくない?」

「払ったら損だ」

「やめてしまおう」

一方国の偉い人も文句も言われるし面倒だしお金も尽きたので止めたいと思います。

そこで国の偉い人は言います。

「年金システムを止めるのと続けるのどっちがいい?」

多くの人は言います。

「止めたほうがいい」

国の偉い人はほくそ笑みます。

もう年金を保証しなくてもいいので責任がなくなります。

持ち出しが減って楽になります。

その結果多くの人は自分でお金を貯めることになります。

年金がなくなると保険料負担が無くなり毎月のお金が増えます。

お金が目の前にあると貯める人もいれば使う人もいます。

アリとキリギリスのように2極化します。

老後の資金のない人と準備した人。

この世にはもう年金というシステムはありません。

年金の朝三暮四は多くの人にとっては同じどころか損することもあります。

目先の利益に目がくらみ痛い目に合うかもしれません。

国の偉い人はDCやiDeCoなどの確定拠出年金を普及させようとしています。

本当は年金制度は止めたいのかもしれません。

 

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今日の一言

得したと思っても実は変わらない。損することもある。

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