パンがなければ ケーキを盗めばいいじゃない。
by マリー・Aカカリチョウ
どうもこんにちわ。無職4年目のA係長です。
先回久しぶりに裁判の傍聴に来た時に「なんか裁判の数が多くない?」と思ったのですけれども、以前と比べると間違いなく格段に増えているように思えます。
中でも詐欺や万引き・窃盗などの金銭犯罪。
やはり景気が悪くなっているのでしょうか。
それとも全体では景気はいいけれども、格差が広がって一部の金持ちだけが潤って多くの人は苦しんでいるのでしょうか。
今日の新聞にも載っていましたけれども強盗事件や投資詐欺が続けて起きています。
強盗は対策しても防ぎようがないかもしれないけれども、投資詐欺は対策しようがあると思うのですけれども。
絶対もうかる。年利100%。
考えたらそんなことはあり得るはずがなく、わたしだったら絶対にもうかるなら口が裂けても人に教えたりしません。
独り占めです。
でも騙される人がいる。
やっぱり不景気なんですかねぇ。
ただまあ無職のわたしは残念ながらカネがなく、騙されても無い袖は振れないので犯罪者のみなさん無駄足ですから来ないようにお願いします。
【無職の傍聴日記】男女7人監禁事件は被害者が加害者で加害者が被害者?
犯罪が増えれば裁判も増える。
傍聴マニアを自称している私にとっては悪い事ではないけれども、「なんだかなぁ」という感じです。
【無職の傍聴日記】検察官と弁護士の泥仕合。そして判事は苦笑い。
とゆー事で今日もやってきました裁判所。
完璧で究極な無職になったわたし。
将来お世話になるかもしれないし予習に勤しみます。
冷暖房完備の裁判所はカネのない無職にとってはオアシスのような場所。
とある趣味ランキングによると、1位 動画視聴、2位 映画鑑賞 、3位 音楽鑑賞 、4位 モバイルゲーム となっています。
裁判の傍聴はランキング外ですけれども絶対おススメです。
色々な人生模様。ノンフィクションのストーリー。緊張感のあるシーン。
無職のみなさんはもちろんの事、時間がある人は一度ぜひ行ってみてください。
「自分の周りには事件なんてない」「日本は治安が良く、住みやすい」と思っているかもしれませんけれども意外と犯罪はたくさん起こっています。
それでは今日のラインナップです。
- 住居侵入罪【新件】
- 詐欺罪【判決】
- 傷害罪【審理】
- 窃盗罪【判決】
- 住居不退去罪【新件】
※赤字の事件は時間がかぶって傍聴できず。
前回は10件以上の裁判がありましたけれども今日は5件と少な目。
ただ以前なら全くない日もあったのでやはり犯罪は増えているのでしょう。
そして今日も外国人の被告がいます。
前回もいましたし、これまで見た中でも毎回と言っていいほどにいましたね。
裁判所にもインバウンドの波が来ているのでしょうか。
内容は新件が2件。審理が1件。判決が2件。
「新件」とはその日から裁判が始まるものです(第1回公判)。裁判の最初の部分(冒頭手続)を傍聴することができます。最初からなので事件の流れが見えます。傍聴するならこの新件がおススメ。
「審理」は裁判の続きを行うもので証拠の取調べなどが行われます。さらに別の裁判の日が指定されて裁判が続くこともあります。新件と違って途中からなので流れがつかめません。
「判決」は判決が言い渡されるものです。大体判決は10分程度で終了します。テレビドラマで裁判官が「主文、被告人を懲役○○年に処す。理由は以下の通り・・・・・」というあれです。
前科7犯の極悪人?
先ずは一発目。
朝一ですけれども傍聴席は9人といつもからしたら多め。
ただそのうち4名は前回も見かけた修習生らしき若者なので、実質傍聴マニアは5名と言ったところか。
やはり以前いた傍聴マニア1号・2号のおじさんは今日もいません。
引退したのでしょうか。
それとも・・・・
1号 2号に合掌。
チ~ン
1号・2号が知りたい方は以下を参照
【無職の傍聴日記】男女7人監禁事件は被害者が加害者で加害者が被害者?
予定時刻になり裁判官が登場して恒例の起立・礼。
いよいよ始まります。
今回の布陣は裁判官1名(女性)、検察官1名(男性)、国選弁護士1名(男性)、書記官1名(男性)の4名。
最低限の人数なのでまあ普通。
そんな大した事件ではないのでしょう。
被告は推定40歳代の男性。
罪状:住居侵入罪
のぞき見目的で他人の住居に侵入してしまったようです。
事件の概要は
20代の女性を見かけて家までついていきのぞき見をしようとしたがその日は見つかりそうになり失敗。後日再び侵入し家人に見つかり確保され通報。そして逮捕。
被告は前科7犯。
これだけ見ると極悪人のようですけれどもほぼすべて住居侵入罪での前歴。
過去に実刑もくらっています。
いつも思うのですけれども「人は見た目が9割」と言われますけれども、こと犯罪者に限っては見た目は至って普通の人が多い。
もちろん中にはいかにもな人もいるのですけれども多くは普通の人なのです。
これは誰でもが一歩間違えれば犯罪者になると言う事。
わたしも・・・そしてあなたも。
弁護士はすべて認めて精神疾患による情状酌量に訴える作戦のようです。
でもまあ8回目だからなぁ。
どうなることやら。
新件にしては短めの20分で終了。
次回の公判のすり合わせが始まりますけれども検察官と弁護士の日程がなかなかかみ合いません。
いつもならすぐに決まるものですけれどもやはり裁判が立て込んでいるのでしょうか。
珍しい。
裁判時間:20分
次回公判:2週間後
悪いことをすればいつかは捕まる
続いて移動して次なる傍聴室へ。
傍聴人は増えて18人ほど(内修習生3名)。
今回の布陣も裁判官1名(女性)、検察官1名(女性)、国選弁護士1名(男性)、書記官1名(男性)の4名。
被告は推定70歳代の男性。
罪状:詐欺罪。
もうみんな忘れたかもしれませんけれども以前コロナが蔓延していた頃に事業者に配られた持続化給付金。これを事業者と偽りだまし取ったようです。
共犯者から個人事業主になるように言われ虚偽の申請をして100万円を詐取。
判決:懲役1年6か月 執行猶予4年
ギャンブルで生活苦になり詐欺と分かっていながらだまし取ったと言うことで悪質と判断。
ギャンブルかぁ。
わたしも気をつけねば!
ただ、前科無しと反省をしていると言うことで執行猶予付きの判決。
これ3年も前の事件。
悪いことをすればいつかは捕まると言うことですね。
でもだまし取った100万円は返してないんだよなぁ・・・・。
民事でも訴えられるのでしょうか?
もしかして貰い得?
わたしと同じで無い袖は振れないもんね。
裁判時間:10分
今日の裁判めし
午前の裁判が終わったとゆ~ことで一旦休憩。
ただ前回来た時は食堂は休業中でした。
で・・・・・今日もやはり休業中。
いやこれ休業というよりも閉店だろ。
ひっそりと静まり返ってリニューアルオープンする気配もない。
安くておいしかったのに。
残念。
ただ、わたしは無職。
無職は食わねど高楊枝ということわざがありますけれども我慢我慢。
ギュルギュルグ~
ちょっと一休み
しかし午後の裁判まであと2時間もある。
お昼も食べられないので今回もいったん外に出て散策でもします。
裁判所の近くを散策。
前回はすぐそばの広島城周りを散策しましたが今回はもう少し歩いて新しくできたサッカースタジアムへ。
裁判所から歩いて約15分。
サッカーは1ミリも興味はありませんけれども広々とした芝生があり興味がない人でも楽しめるかもしれません。
ただ今日は試合もなく平日ということもあり人はまばら。
お店は結構ある感じ。
KFC・・・・ケンタッキー・・・・・がある。
ギュルギュルグー
おなかがまた鳴った。
ケンタッキーは買えないのでコーヒーを買っておなかを満たすことにしましょう。
140円也。
でもコーヒーも結構高くなりましたね。
物価高はホント無職の天敵です。
爪が汚い。
無職なので許してください。
弁護士と検察官の泥仕合
それでは午後の部へ。
今回の布陣は裁判官1名(女性)、検察官1名(男性)、国選弁護士1名(女性)、書記官1名(男性)の4名。
傍聴人は17名とまあまあ多い(内修習生5名)。
今日は裁判が少ないこともあって集中しているのかもしれない。
被告は推定30代の男性。
審理なので話の流れが最初はつかめなかったけれども、おおよその概要は以下の通り。
被告が父親からカネを盗んだ。それが見つかり責められていた時に故意か事故かは分からないけれども父親が階段から落ちて重傷を負った事件。被告は知能指数38で精神年齢が6歳。被害者である父親は厳罰を望んではいない。
なかなか難しい事件です。
ホントに6歳の子供なら責任能力は無い。
ただ被告は知能指数が38で精神年齢が6歳ながら30歳代のれっきとした成人男性。
う~ん。どうなんでしょうか。
被害者である父親は厳罰を望んではいない。
重傷を負わせているけれども・・・・・無罪でもいいんじゃないか?。
それはそうとこの裁判。
過去一で面白かった。
よく言えば白熱。悪く言えばグダグダ。
弁護士と検察官の会話がまったくかみ合わない。
直接の原因は訴因変更のようですけれども、そのあとの検察官と弁護士のやり取りすべて合わず。
訴因変更:訴因変更とは、刑事事件において、起訴状に記載された訴因や罰条を、審理の途中で追加・撤回・変更すること
この日は被告人質問までする予定みたいだったのですけれども、被告人そっちのけで弁護士と検察官のかみ合わないバトルが勃発。
被告人一言もしゃべれず置き去りです。
30分以上双方のやり取りでただただ無為な時間が過ぎていくだけ。
若い検察官と老練な弁護士。
もしかしたらこれは若い検察官の動揺を誘う弁護士の作戦なのでしょうか。
経験豊富な検察官だったらこうはならなかったかもしれません。
そして2人を見ている裁判官は終始苦笑い。
普通なら緊張の走る裁判ですけれどもまるで喜劇でも見ているよう。
途中裁判官が見るに見かねて傍聴席に向かって説明してくれる場面もあったりしていつもとは変わった裁判でした。
結局この日は何も進まず。
ただこんな裁判もあっていいかも。
粛々と進むよりも断然こっちのほうがおもしろい。
次回もぜひ見てみたい。
これだから裁判の傍聴は辞められないね。
裁判時間:90分
次回審理:2週間後
許してあげてよ
本日ラストの裁判。
今回の布陣は裁判官1名(男性)、検察官1名(男性)、国選弁護士1名(男性)、書記官1名(男性) 通訳1名(女性)の5名。
被告は40歳代の男性で外国の人(アジア系)。
罪状:住居不退去罪
事件の概要は
妻子の住む住居から出るように言われたのに退去しなかった事件。通報されて逮捕。被告は海外在住で子供に会いに入国。離婚申請されてはいるけれどもまだ離婚はしていない。
通訳のいる裁判は聞き取りづらいことが多いのですけれども、今回は特に検察官が早口なのとぼそぼそした語り口で尚更わかりづらい。
なおこの被告は海外国立大学の博士課程の院生。
所謂エリートです。
海外で結婚して妻子と暮らしていたけれども妻子は日本に帰国して別居状態。
被告は何度も妻子に会いに来ていたけれども今回なぜか通報されて逮捕されています。
ちょっと意味が分からない。
なぜ通報されて逮捕されたのか。
離婚請求されていたけれども別に暴力をふるっていたわけでもなさそう。
聞いていても訳がわかりません。
ちなみに住居不退去罪とは、正当な理由なく、人の住居や看守する邸宅、建造物、艦船から退去するよう要求されたのに退去しないことで成立する犯罪です。刑法第130条に規定されており、罰則は3年以下の懲役または10万円以下の罰金。なお正当な理由の有無は、立ち入りの目的や状況、退去しない理由、被害者側の対応などを総合して判断されます。
素人ながらただただ妻子に会いに来ただけなので犯罪になるとも思えないのですけれども・・・・。
単なる家族間のもめごとなのでは?
しかもこの被告は妻子の住居にかかったお金を一部負担もしています。
なんだか被告がかわいそうな気もします。
求刑は罰金10万円。
罰則の中では比較的軽い求刑ですけれども・・・・。
弁護士は被告人質問で「日本の慣習が分からなかった」「反省をしている」「これからは弁護士経由で会いに行く」等聞き出し罰金の減額を求め弁護。
検察官はそれに対して淡々と被告人質問。
まあたいした事件でもないからやる気のない感じが滲み出ている。
ただ今回は話を聞く限り悪質でもないし許してあげてもいいような気がするなぁ。
でも何にもなかったら追い出されたりしないだろうから揉めていたんだろうね。
裁判時間:60分
次回公判:3日後
最期に
今回の傍聴は比較的軽微な事件のみでした。
でもそれがまたいい。
新聞やネットでのニュースで話題になるのは大きな事件のみですし、しかも報道されるのは最初と最後だけ。
何故こんな判決になったのかは全く分かりません。
裁判の傍聴は結果のみならず過程も見ることが出来ます。
そして、世の中にはニュースになるような大きな事件だけでなく、こんな話題にもならない小さな事件がごまんとある。
表に出ないような事件を見ることが出来る。
それが裁判の傍聴の醍醐味です。
今回使ったお金。
交通費820円、コーヒー代140円。
裁判の傍聴は映画館よりも安い1,000円以下で楽しめます。
今日のひとこと
グダグダな裁判ほど面白いものはない。
コメント