退職金が振り込まれました。
今年の3月末日をもって30年勤務した会社を退職しました。
これは長年こつこつ働いてきたご褒美です。
金額自体は会社から退職の説明を受けた時に聞いて知っているのですが、実際振り込まれて通帳に記載されたのを見ると実感が湧いてきます。
まあ金額は別として。
ただわたしは自己都合での退職ですので、満額は貰えませんでした。
定年時と比べてかなり減額されています。
それは規定で決まっている事なので仕方がない事なのですけれども。
退職金は実際どのくらい貰えるのだろうか
490万円
これが30年働いた退職金の額です。
「うわっ 少な」
そう思われる人もいるのではないでしょうか。
ただそれが現実です。
わたしの会社は55歳で退職金が満額貰えます。
ただそれよりも前に辞めたので3割カットされてしまいました。
カットされる前の金額で言うと700万円になります。
もし仮に55歳まで働いていたとしたら800万円もらえたことになります。
800万円でも少ないと思われるかもしれません。
これにはカラクリがあって一時金として半分、そして確定拠出年金として半分もらえるのです。
ですので実際はわたしの退職金は「490万円×2=980万円」という事です。
もう半分の490万円は60歳以降に貰える事になります(確定ではありませんが)
結局55歳まで働いていたとしたら「1,600万円」が貰えたので、約600万円を捨ててしまったことになります。
退職金とは
退職金とは一般的に「定年退職」を迎えた従業員に支給するものですが、必ずしも法律で支給しなければならないとされていません。
ですので退職金が無い企業も存在します。
退職金制度は企業独自の制度であるため、金額なども各企業が自由に設定できます。
退職までの勤続年数だけではなく「辞め方」によって退職金が変動するのが一般的です。
3割カットされました
定年退職、早期退職などの場合を除いては、退職金が減額されることが一般的です。
例えば、年齢・勤続年数での退職金額の基準を設定しておき、定年退職をする場合は、掛け率を1.0倍とします。
仮に退職金が年齢が55才・勤続年数30年以上の場合「2,000万円」とすれば定年退職をした従業員には2,000万円を支給します。
ただし自己都合退職の場合は、1.0倍よりも低い0.7倍にするなどして計算を行います。
例えば自己都合退職の係数が0.7倍の場合は、1,400万円となります。
ですので私が減額されたのは違法でも何でもなく当然のことなのです。
退職金の相場
わたしの場合は上記ような感じでしたが、実際平均ではどのくらいの退職金が貰えるのでしょうか。
退職金制度が無い人もいるとは思いますから、貰えるだけ有難いのですが。
また企業規模や学歴・性別によっても変わってくるでしょう。
2021年の金額は以下のようになっています。
大卒 大企業
勤続年数 | 年齢 | 自己都合 | 会社都合 |
3年 | 25歳 | 34万円 | 70万円 |
5年 | 27歳 | 65万円 | 120万円 |
10年 | 32歳 | 192万円 | 316万円 |
15年 | 37歳 | 422万円 | 605万円 |
20年 | 42歳 | 812万円 | 978万円 |
25年 | 47歳 | 1290万円 | 1471万円 |
30年 | 52歳 | 1942万円 | 2112万円 |
大卒 中小企業
勤続年数 | 年齢 | 自己都合 | 会社都合 |
3年 | 25歳 | 24万円 | 38万円 |
5年 | 27歳 | 44万円 | 63万円 |
10年 | 32歳 | 115万円 | 153万円 |
15年 | 37歳 | 225万円 | 285万円 |
20年 | 42歳 | 381万円 | 458万円 |
25年 | 47歳 | 563万円 | 647万円 |
30年 | 52歳 | 749万円 | 856万円 |
30年働いた場合、大企業と中小企業では倍半分の開きがあります。
おおよそ750万円から1,950万円と言う事でしょうか。
やはり大企業に勤めている方が多くの退職金を貰えることになります。
女性や学歴が高卒の場合、これよりもかなり低く設定されているところが一般的です。
中小企業の退職金
ただ日本の企業のほとんどは中小企業なので大多数の人は「2,000万円」はおろか「1,000万円」も危ういかもしれません。
これでは「老後2,000万円問題」は絶望的です。
退職しても中小企業なら1,000万円がやっと。
退職金「2,000万円」は大半の人にとっては幻想でしかないのです。
年々退職金も減っていますし、その内退職金制度も無くなることも考えられます。
中小企業勤務でリタイアしようと思ったら65歳時点で退職金の他「1,000万円」貯めなければいけません。
もしくは一生働く
今月から「高齢者雇用安定法」が施行されましたから、中小企業で働いている人にとっては有難い制度なのかもしれません。
大企業で働いている人は、老後は比較的余裕をもって暮らせるのに対して、中小企業労働者は死ぬまで働く事になります。
中小企業の自己都合なら退職金は自分で作るしかない
会社からの退職金が少なければ、自分で作ることになります。
特に中小企業で自己都合退職の場合、退職金は当てにできません。
個別株式売買のように知識もそこまで必要がありませんので、誰でもできます。
わたしも会社で「企業型確定拠出年金」をしてきましたが、15年で40%くらい金額が増えています。
これからは「個人型」(iDeCo)に切り替える事になりますが、あと8年もう少し増やしていかなければなりません。
自分で出来る人ならFX投資など大きく増やす事の出来るものもありますし、そうで無ければわたしのようにiDeCoを行う。
これからは自力で退職金を作らなければいけません。
今日の一言
これからは退職金はあてにできない。自力で作るしかない。
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